2008年4月17日木曜日

(墓81)日伯司牧協会の日本巡礼団


日伯司牧協会の日本巡礼団
長崎で中村神父の足跡たどる


【長崎発・太田宏人】日伯司牧協会(青木ファン代表=バチス勲・神父)では、ブラジル初のカトリック布教使として邦人に尽くし、「生ける聖者」とあがめられた中村ドミンゴス・長八神父を、尊者もしくはその上位の福者に列叙するようローマ法王庁に働きかけている。
 同協会ではその運動の一環として、中村神父の出身地である長崎県五島を目指す巡礼の旅を続けている。青木神父やブラスヴィア旅行社(聖市)の石井久順社長らをはじめとする巡礼団は、豊臣秀吉によって処刑された「日本二十六聖人」が歩かされた京都から長崎への道を中心にたどりながら、このほど長崎入りした。
 長崎では原爆投下に関するさまざまな施設を訪問。かつては「東洋一の大聖堂」と称えられたものの原爆で全壊した浦上天主堂(戦後再建)などで祈りをささげた。
 青木神父は「移住百周年を機に中村神父が列福されることには大変な意義があると思います」と熱く語った。
 中村神父は、隠れキリシタンの子孫。教皇庁からブラジルへの布教辞令を受け、一九二三年、五八歳で海を渡った。
 2008年4月8日「サンパウロ新聞」掲載
 (写真:長崎市永井隆記念館前で日伯司牧協会の巡礼団)